クロス(壁紙)の貼り替えで、明るく快適な室内空間を実現しよう!

 春はライフスタイルの変化が起こりやすい季節です。このタイミングに合わせて、住まいをリフレッシュして気分転換をはかりたいという方にはクロス(壁紙)の貼り替えがおすすめです。
 クロスの貼り替えは5年~10年が一般的な目安とされていますが、傷や汚れ、ニオイやカビなどが目立つ場合は、目安よりも早く貼り替えが必要になるケースもあります。

 また、壁に付いたカビや汚れが原因でお子さまがアレルギー性の疾患にかかることもありますので、デザイン・インテリア面だけでなく、快適で健康的な住環境の実現という意味でもクロスの貼り替えの効果が期待できます。

 そこで今回は、クロスの貼り替えについて、その特長と検討する時期、クロス選びのポイントについて解説していきます。

クロスの貼り替えの特長

清潔で快適な室内空間を実現できる

 新しいクロスに貼り替えることで、壁や天井のキズや汚れをキレイにすることができます。加えて、自分好みの柄や色のクロスを選ぶことで、室内空間に彩を与えられるでしょう。部屋の雰囲気やイメージを改め、心身ともにリフレッシュできる快適な空間をつくることができるはずです。

選択肢が豊富

 クロスは、選択肢が豊富なことも特長の一つです。色や素材感だけでなく、「壁を傷や汚れから保護する」、「断熱性の向上」といった機能性から選ぶこともできます。クロス選びのポイントは後ほど、ご紹介します。

コストを抑えやすい

 クロスの貼り替えは、他の内装仕上げ(左官仕上げ、塗装仕上げ)に比べて工期が短く、比較的リーズナブルな価格での施工が可能です。

クロスの貼り替えを検討する時期

 クロスの貼り替え時期は一般的に5年~10年と言われていますが、壁紙の傷みや汚れによっては、それよりも短い年数で工事が必要になるケースもあります。
 小さいお子さまがいたりペットを飼っていたりすると傷みやすくなりますし、タバコの臭いなども早期貼り替えの要因になります。また、湿気が強い部屋の場合、クロスの表面に染みのようにカビが浮いてくるケースがあります。カビが下地から発生していると、クロスのみを貼り替えてもカビを根絶することができないので注意が必要です。

クロス選びのポイント

以下のポイントを考慮しながらクロスを選ぶことで、快適で理想的なインテリアを実現できます。

色合いから選ぶ場合

 壁や天井のベースカラーとして使われるクロスは、主に以下の三色から選ばれます。

●ホワイト系
 清潔感があり、どんなスタイルのインテリアでも合わせやすいホワイト系のクロスは、幅広く使用されています。特に北欧モダンスタイルのようにカラフルな色使いが特徴のインテリアでは、ホワイトのクロスがアクセントカラーをより引き立たせます。
 ホワイト系の中でも、オフホワイトやライトグレーは特に好まれる傾向にあります。真っ白のクロスは光を強く反射しすぎてまぶしく感じたり、汚れが目立ちやすくなるためです。
 一見ホワイト系に見える淡い色合いのクロスを選ぶことで、明るさを保ちながらも、より暖かみのある雰囲気を作り出すことができます。

●グレー系
 シンプルで落ち着いた雰囲気があり、クールでスタイリッシュな雰囲気を作り出します。 モノトーンの家具や雑貨と相性が良く、色の濃淡によって雰囲気を変えられることが特徴です。
 清潔感を演出したい水回りや集中力を高めたい書斎などでよく使われます。

●ベージュ系

 ベージュ系は穏やかで優しい色合いが特徴で、やさしい雰囲気を作り出します。木製の家具や建具との相性が良いので、ナチュラルテイストや北欧テイストのインテリアで使用されることが多いです。
 どの空間でも使いやすい色合いのため、リビング、ダイニングだけでなく、子ども部屋などでもよく使われます。

 これら基本の三色に加えて、壁一面だけアクセントとして違うクロスを貼り分けたり、ボーダークロスを使って上下で貼り分けたりすると、空間に変化が生まれます。壁全面ではなく部分的に使用するため、以下のようなはっきりとした色合いのクロスや柄入りクロスも取り入れやすいです。

●寒色系のアクセントクロス
 青や緑など寒色系のクロスは、涼しげで落ち着いた雰囲気です。気持ちを落ち着かせる効果や集中力を高める効果があるので、書斎や寝室にぴったりです。

●暖色系のアクセントクロス
 赤やオレンジなど暖色系のクロスは、暖かみを感じる色味です。活気のあるイメージを作ることができるので、リビングやダイニングなど家族や友人が集まる場所に適しています。

 なお、色合いからクロスを選ぶ場合、サンプルと実際のものでは違う印象に感じられることがありますので、注意するようにしましょう。

素材/機能性から選ぶ場合

 一般住宅で最も広く使用されているビニールクロスは種類が豊富で、耐久性や耐水性に優れ、傷や汚れがつきづらいことが特長です。他にも、布や紙などの天然素材を使用した柔らかな風合いのもの、機能性を高めたものなどもあり、ニーズに合わせて選ぶことができます。

 以下、代表的な機能を紹介します。

●壁を傷や汚れから保護する壁紙
 表面にコーティングやフィルムを施した壁紙です。汚れがついても染み込みづらく、さっと拭き取るだけできれいになります。お子さまやペットのいるご家庭におすすめです。

●断熱性を向上させる壁紙
 壁紙の表面材と貼り付けシールの間に断熱効果の高いクッション材と結露防止のためのアルミフィルムを挟み込むことで断熱性能を高めた壁紙です。外気を遮り、室内の空気を逃がさないため、光熱費の節約が期待できます。

●室内環境を保つ壁紙
 空気中の汚染物質や湿気をコントロールして、アレルギー源の飛散を防ぐ効果がある壁紙です。夏や梅雨の時期にはカビ、冬は結露の防止につながります。

クロスの貼り替え費用の注意点

 クロスの貼り替え費用は、選ぶクロスの種類にもよりますが、クロスの貼り替え費用相場は1㎡あたり1,980円~2,420円程度、つまり6帖の部屋の壁と天井のクロスを貼り替えた場合は79,000円~96,800円程度の費用がかかるということになります。(※税込み価格・諸経費抜き価格)

 また、クロスの貼り替えを業者に依頼する際には、見積書に表記されている単位を意識することが重要です。
 概算見積もりで「一律〇帖で×円」となっていても、実際に施工する壁の面積は天井の高さによって変動します。天井が高い場合は一律料金で済むとは限りませんので、あらかじめ確認するようにしましょう。

まとめ

 クロスの貼り替えは、部屋の美観を保つだけでなく、健康リスクを軽減させるためにも新築もしくは前回の貼り替えから5~10年前後で検討することをおすすめします。
 その際、現状の下地やクロスの状態を把握し、感じている問題点を明確にしておくことが大事になる一方、クロスの種類や貼り替え面積によって費用が大きく変動することもありますので注意が必要です。プロのアドバイスを受け、ニーズと予算のバランスを考えながら進めていくと良いでしょう。

written by 唯木花奈


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