新築注文住宅 玄関編

我が家の雰囲気を伝える玄関

 玄関といえば、その家で最初に出会うインテリア。お客様はもちろん家族を出迎え、時にはちょっとその場でおしゃべり…などと、憩いの場になったりもします。そんな”我が家の顔“とも言うべき空間ですから、是非、リビングなどの居室と同様にこだわりを込めてつくり込みたいものですね。注文住宅だからこそできる工夫、最近のトレンドなども含めてご紹介します。

 防犯性やデザイン性にこだわった玄関ドアやポーチ灯を経て、足を踏み入れた玄関たたきスペースで、気になる玄関収納。最近の住宅では、下足入という箱型収納だけでなく、シューズインクロークという、土足のまま入れる納戸のような空間を取り入れる家が増えていますね。メリットとしては、靴だけでなくベビーカーから子供の玩具、コートやアウトドアグッズなどをまるっと収納できたり、帰宅後に拭いたり折り畳んだりせずにとりあえず仕舞えること。突然の来客!なんて時にも、扉やロールスクリーンなどでスッと隠せるのは有難いものです。
 そして、玄関ホールとしての役割。たっぷりな広さがあるホールはやはり魅力的ですが、限られたスペースの有効利用として高さを使った吹抜やオープン階段などで、開放感を演出することも可能ですね。

2WAY玄関ホールの魅力

事例1:たっぷり容量で人気のSIC
事例2:インテリア性と生活導線こだわりの住宅

 シューズインクローク(SIC:事例1)のメリットは先に挙げましたが、このSICを通り道として、納戸やパントリー、キッチンへとつながる2WAY玄関ホールも人気です。事例2のように、メインとなるホールはドアや照明器具、ニッチに加えて、コロナ禍で大注目の手洗いカウンターなど、木目や温かい色味で統一したこだわりの空間に。加えて、引戸を開けてSICがあることで、メインのホールはいつでも来客スタンバイOK。また、重い荷物を仕舞いたい場所に近道でたどり着けるような間取り企画もできます。
注文住宅の間取り検討では生活動線を意識されると思いますが、2WAYは空間のムダだと決めつけず、通路兼収納にすることで動きのムダをなくすことも検討してみてはいかがでしょうか?
 最後にもう一つ。気密性の高い住空間が増え、臭いがこもりがちな玄関が気になる方も、普段は両方のドアを開けておき空気を通しておくことで、清々しい空間も作ることができますよ。

吹抜&オープン階段の注意点

事例3:手摺の間を透明パネルで安全に

玄関スペースの天井が2階天井まで続く吹抜は、戸建住宅の人気ポイントのひとつでもありますが、いくつか気を付けてほしい点として、窓まわりと照明について。吹抜空間をさらに開放的にするために、天井や高所壁に窓を設けることもあると思います。その場合のメンテナンスや、窓の向き大きさによっては強い日射による住空間への影響など、事前に確認や対策が必要です。
照明器具についても、高さを活かしてシャンデリアを取り付ける場合は充分な下地施工を、また、高天井用ダウンライトはありますが明るさや金額の違いについてなど、要望と確認を忘れずにしましょう。

 次に、玄関ホールに階段をつくる場合。最近では壁で囲んだ“階段室”にはせず、手摺や蹴込み部分(段差の間の垂直面)を開けて、目線を通すことで開放的に見せる工夫が多くみられますね(事例3)。アイアンや木製など、デザイン性の高い手摺はそれ自体がオブジェのようにホールを彩ることが可能です。ただ、小さなお子さんがいる場合は、すき間からの落下などの注意が必要です。

 時間を長く過ごすリビングや主婦が気になる水廻りはもちろんですが、第一印象となる玄関のインテリア。自分の求めるデザイン性とメンテナンス性のバランスを整えて、我が家の雰囲気(インテリア)を集約したスペースにしましょう。

written by IC21

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